新型コロナウイルスは今、、

最近台湾やドイツなど海外から、Cov19は発症から1週間程度は感染力があるものの、それを過ぎると、濃厚接触をしても感染は起きない、という報告が多数でています。これを受けて、日本はこれまでPCR検査が2回続けて陰性にならないと退院できない、という基準でやっておりましたが、5月末には、発症から14日間経過していて、かつ3日間症状が全くなくなっていれば、PCR検査をしなくても退院してよい、という基準に変わりました。 これにより、全く症状がないにも関わらず、PCR検査で陽性が出ているがために、1カ月も2か月も退院、退所ができなかった方々が、自宅に帰る事ができるようになりました。

実際Cov19は、発症前2日ぐらいから感染力が出現し、発症後(8割は風邪症状で終わる)1週間程度で感染力がなくなってきています。 また感染初期にIgM抗体が上昇しはじめ、その後2週間程度経過すれば、感染の既往を証明するIgG抗体が上昇し始めます。

つまり、感染者は、病状が落ち着いて、肺炎などにはもう移行せず、かつ他者にCov19を感染させない、という事がおおむね満たされる為に、退院をしています。

 

これを考えると、昨日全く症状がなく、元気な野球選手から、IgG抗体が見つかったという事は、かなり前に感染していた(症状がなかったので、不顕性感染と思われます。)ものの、すでにIgG抗体が出現している状態であり、飛沫させるような激しい咳嗽などもない為、他者に対して感染させる危険性がある、という事は、ほぼないように思われるのですが、、。 ただこれに加えて念のためにPCR検査を施行した所、弱いものの陽性反応がでた、という事で入院になっています。  

そもそもPCR検査で陽性だった有症状の方々も、症状がなくなり発症から14日経過とともに、3日間無症状であれば退院できています。ここにはPCR検査は含まれません。なので、このPCR検査の結果をふまえて野球選手を入院としたのは、まだどういう経過を起こすのかがはっきりしていないから、念のために、という事なのでしょうか。

このPCR検査陽性も、反応は弱いようですので、疑陽性の可能性もありますし、また感染力のない死んだウイルスを測定している可能性も示唆されています。

 

 

感染が拡大し、それに伴って大勢の方が死に至る、という事は避けなければいけないと思いますが、毎年インフルエンザでは、5000人から10000人近い方がお亡くなりになっています。世界でも同じです。 これに対してCov19は、今900人規模です。 

殺傷能力はそれほど高くはないこのウイルスと、今後は1年を通してうまく付き合っていかれないか、そうする事で街の活気ある生活を取り戻し、スポーツの祭典や劇場での演劇などを楽しむことができるようになり、人々の意識が、「それ程恐れなくてもいい」というようになってもらえたらと願うばかりです。