自宅で廃用

先日初回に往診にうかがわせて頂いた患者さん。寝付きだしているものの、なんとかゆっくりゆっくり時間をかければ、一人で起き上がる事も可能ですが、とにかく寝ている体にだんだんなってきてしまったようです。種々診察はしましたが、パーキンソン病のような錐体外路様の症状も顕著ではなく、80歳後半というご高齢に加えて、活動性が低下したことが、一層の体力及び気力の低下を引き起こしたようです。
このまま寝たきりになられても、寿命がくるわけではなく、少なくとも周りが介護で大変になるばかり。ましてや、ご本人も人の手を煩わす、という事で、あまり嬉しい事ではありません。
特に特殊な病気で動けなくなってきているのではないと診断したので、また少しでも動けるようになる事を目標において、だまされたと思って、訪問でのリハビリを導入していく事になりました。
2週間が経過しようとしていますが、やはり人の介入の力は大きいもの。 徐々にその気になりだし、起き上がるのに、1~2分ぐらいかかっていた体も、少しずつすばやくなりだしています。
寝込んだら手助けをする、、、という前に、適切な診察、評価があると、世話がかかる状態を作る前に、世話のかからない体に、もう一度戻せる方もいるのだと思います。
そんな視点がそちこちに必要なのでしょう。